クレカ用語集「や・ら・わ行」

【リボルビングカード】

 リボルビング方式で返済するクレジットカード。米国のVISAカード、マスターカードや大手百貨店、スーパーのカードなど大半のショッピングカードはリボルビングカード。日本の銀行系カードは、1992(平成5)年夏から、リボルビングシステムの導入が認められた。なお、割賦販売法の改正(昭和59年12月1日施行)によって、業としてリボルビングカードを発行する場合は、割賦購入あっせん業の登録を行うことが必要であることが明確に規定された(割賦販売法31条)

【リボルビングシステム】

直訳すれば「回転信用システム」。利用金額にかかわらず、毎月一定の金額(ミニマムペイメント)を支払うクレジットカードの決済方法・具体的には
事前に一定のクレジットライン(与信限度額)をカード会員に与えておく
返済については、ミニマムペイメント(最低支払義務額)を定めておく
カード会員は、カード利用(未払い)残高がクレジットラインの上限以内ならば、自由に追加利用ができる
返済は、ミニマムペイメントまたはミニマムペイメント以上であればよい(ATMで割増返済も可能)
というもの。
毎月の支払額をカード会員があらかじめ指定する方式を「定額リボルビング」(例えば、毎月1万円コース)といい、一定割合を前月の利用残高に乗じて返済していく方式を「低率リボルビング」(例えば、毎月の毎月の利用残高×10%コース)という。  「分割払い」との違いは、分割払いが加盟店の店頭で支払回数を指定するのに対し、リボ払いは回数ではなく最低支払額を定めた方式であること、また、分割払いの場合は1つの商品ないしサービスの代金を何回かに分けて支払うが、リボ払いは利用限度額の範囲内ならいくら利用しても支払金額は毎月一定になることである。分割払い同様、利用するには若干の金利がかかる。  わが国のクレジットカードの場合は、「定額リボルビング」が主であり、会員が利用する際にはカード会社によって、
加盟店の店頭で「リボ払いで」と申し出る方法(売上伝票方式)
「リボ払い専用カード」を発行してもらって使い分ける方法(専用カード方式)
カード会社にあらかじめ届けて、一定額以内は自動的にリボにしておく方法(予約型方式)
の3パターンのほか、最近では、請求明細書が会員の手元にとどいてから、リボルビング払いに変更できるサービスを行っているカード会社もある。
 なお、カード利用代金の返済が日本のように口座振替ではなく、小切手で行われる米国のリボルビング方式は、最低支払額(ミニマムペイメント)だけが決まっている。カード会員は、ミニマムペイメント以上であれば、任意の金額の小切手をカード会社に送ることにより、利用代金を支払うことができる。

【リボルビングローン】

 一定の与信枠の範囲内で自由に反復借入ができ、返済については、一定のミニマムペイメント(最低支払い義務額)でよいというローンの返済方法。一定の与信枠の範囲内なら何回でも繰り返して借入ができることから、リボルビング(回転、反復)ローンと呼ばれている。

【流通系カード】

百貨店、スーパー。専門店等の流通業が、顧客の組織化、固定化を図ることを目的として発行するクレジットカード。

【流通系クレジット協議会】

クレディセゾン、オーエムシーカード、イオンクレジットサービス、ポケットカードなど、流通系クレジット会社で組織している業界団体。1998(平成10)年7月に設立。主な活動内容は、(1)顧客・加盟店の視点での諸課題への取り組み、(2)行政・業界動向に関する情報交換・研究、(3)身近な具体的課題についての問題意識と問題解決方法の共有化の3点。

【利用限度額】

クレジットカードが利用できる最高限度額のこと。貸出限度額、与信限度額、クレジットラインともいう。個々の会員の信用力により、カード会社が個別に設定している。なお、利用限度額の設定に関しては、1991(平成4)年3月に日本クレジット産業協会で決定された「クレジットカード発行における適正与信体制の整備」において、以下の事項がうたわれている。
新規入会者の利用限度額の引き下げ…新規に入会する会員への初期利用限度額は、原則として低く設定し発行すること。
若年層に対する利用限度額の設定…若年層の新規入会者に対する初期利用限度額は、1. より更に引き下げて発行すること。
途上与信の導入…既会員に対するクレジットカードを更新する場合の利用限度額の設定は、過去の利用実績、支払い状況、属性等の変化に応じて変更する、いわゆる途上与信制度を導入するとともに。これを運用する審査体制の強化と徹底に努めること。