キャッシング・セラピー
コミットメントの効用

経済学では「コミットメントの効用」ということが、かなり古くなら研究されています。
人間の行動が、実行直前になると前に決めていたこととは違ってしまうことに注目。例えば、朝の段階では翌日の早起きを考慮して酒を抜こうと強く決意していても、夜になるとその決意が揺らいで結局深酒してしまったりする。また、1週間前までは、セミナーに出席しようと考えていたのに、前日になったらなんだかんだと自分に言い訳をして参加を取りやめてしまったりする。
このような一種の「だらしなさ」を、経済学では上品に「時間不整合性」と呼んでいます。こういう性向を持つ人は、事前に酒を処分してしまったり、セミナーのお金を払いこんでしまったり、というコミットメント(約束・公約)をしたほうが効用が大きいと考えられます。