手口③実際のケース

折り込みチラシや口コミで「いいアルバイトがある」と持ちかけるもの。
「消費者金融の融資条件に関する調査」「過剰融資実態をつかむための調査」など、大体は「調査」アルバイトとして、消費者金融会社に申込みをさせカードを作らせます。その時にいくらか借入をするか、全く借入自体はしないか両方のケースがあります。

作ったカードと借り入れたお金はアルバイト先に渡し、アルバイト料としていくらかの金銭を受け取ります。詐欺者は「カードは調査のためだけに作ったのだからこちらで破棄しておく。借りた金もちゃんと返済しておくし情報機関の情報も訂正しておくから心配ない」などと説明し安心させます。また、「知り合いにもアルバイトを紹介してくれたら紹介料も払う」といって、口コミで拡げます。

詐欺者は騙して得たカードを使って金銭を引き出しますが、一定期間はばれないように返済も行います。また、アルバイトが口コミで拡大している間は、返済資源も多く得ることができるため長期間ばれないことになります。しかし、その後は借り入れるだけ借り入れて逃げてしまいます。

逃げたあと、返済がとぎれた消費者金融会社から督促の連絡が本人にいくことによって、ようやく事件が発覚します。詐欺被害者とはいえ、契約はあくまでも本人がしたものなので、返済義務は本人にありますが、支払い能力のない若者が多いため返済に関しては債権者との調整になるケースが多くなっています。

*パターン1,2よりも詐欺犯人の特定はしやすいのですが、捕まったときにはだまし取った金を使い果たしている場合が多く、だまし取られた金が返ってくることは期待できません。

*「アルバイト料」として金銭を受け取っているために、単なる被害者とはなりません。なかには「暴利をむさぼっている消費者金融会社を困らせてやろう」と話を持ちかけるようなものもあり、この場合は「共犯者」となってしまいます。