悪質広告チェック術

巷に溢れる広告の中でどれが悪質なのか分からない。それでは広告ではどんなところをチェックすればいいのか、基本事項を紹介します。

その1 貸金業登録番号について

貸金業を営むものは管轄行政への登録が必要で、登録番号は広告などに掲示する義務があります。従って、登録番号のないものは論外。  登録番号とは「都(1)12345」というように表示されます。「都」は登録されているのが東京都ということで本社所在地が登録すべき都道府県。ただし、営業所が他の都道府県にも及ぶ場合は財務局登録となり、本社所在地の財務局(東京なら関東財務局)となるので登録番号は「関東財務局(1)12345」のようになります。( )の中の数字の意味は、新規に登録すると1がつきます。登録後3年後に更新をすると2になります。更新は3年ごとにしなければならないので、( )内の数字が大きいほど業歴が長いことを意味します。ちなみに、登録を義務づけた貸金業規制法は1983年11月に施行されたので、今現在は7が一番大きい数字です。その後の数字は単なる順番を表していると考えてください。  つまり、「都(1)×××××」の登録番号で広告に「安心の全国ネット」とか「信頼の業績」などのコピーがついていても、全国に営業所があるわけでナシ(その証拠にフリーダイヤルでごまかしている例が多い)、業歴も短い(登録したばかりということもある)ことが分かるわけです。  悪質行為を行おうとするのになぜわざわざ登録をするか。それは広告掲載基準に「貸金業登録を行っていること」を最低基準とする媒体が多いからです。登録は前科がない限り登録料さえ払えば誰でもできるのが現状です。(2004年1月から施行された改正貸金業規制法では登録要件が厳しくなりましたが、まだまだ以前の「アヤシイ」登録が残っています)